Saturday, March 18, 2017

Tamoxifenの思わぬ副作用

手術、放射線治療、抗がん剤治療がメインコースとすれば、Tamoxifenはデザートで、必ず取るよう勧められる。いわゆるホルモン療法。メインの治療後に、再発予防目的の補助療法として使われる。そしてなぜか必ず「5年間」取るようにと言われる。

ウィッキベディアによると、
「タモキシフェン(Tamoxifen、TAM)とは、抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)の一種。イギリスICI社(現アストラゼネカ社)によって1963年に開発された非ステロイド性の抗エストロゲン剤である。」
と説明されている。

副作用は、主に更年期障害に似た症状が起こる事と、子宮内膜の炎症や癌など。

私が最初に勧められた時、放射線治療や 抗がん剤治療と同じく、Tamoxifenを取る事も拒否した。ドクターの副作用の説明を聞いていると、リスクが大きすぎると思った。

再発して、2度目の手術を終えた後のドクターとの面談で、またTamoxifenを取るよう勧められた。最初から飲んでいれば再発はなかったかも、的なニュアンスをドクターから感じた。これから先の再発を防ぐためにも、飲んで欲しい、と言われた。私が躊躇していると、ドクターは 数々のリスクを述べた後、「これらの症状が全く出ない人は沢山いる」と言った。
少なくとも試してみて、自分がどういう状態になるのか、見てみよう。そこで また対応を考えればいいじゃないか、と言って 結局処方される事になった。

それから1カ月以上、Tamoxifenのボトルは開ける事なく、机の上に御きっぱだった。
確かに なんの問題も起こってなくて 飲み続けている人は沢山いる。
これが再発の予防となるならば、他の副作用も我慢する所ではないか。
色々考えた。
Naturopathの先生に 遺伝子のチェックをしてもらった時、私の身体はTamoxifenの効果があまり得られない、とも言われた。なんじゃそりゃ!意味ないじゃん、とも思ったけど、形成手術が終わり、身体が治癒した後に飲み始める事にした。

2週間飲み続けた私に起こった副作用は、
便秘!!だった。
これはドクターの副作用のリストにはなかった。
Tamoxifenで 便秘って、あり??とグーグルしてみると、沢山その副作用に困っている人がいる事がわかった。
この便秘が本当にヒドイ。
今までの人生で 一番最悪な便秘だった。
まるで大腸にセメントを流し込まれ、ガッチガチに固まってしまったようなヒドさ。
ずっと スキッと、スポーンと抜けるような快調なウンチがでるのが自慢で、自分の健康のバロメーターだったのに。
グーグルのチャットとかを読んでいると、様々な便秘に効果のある薬の名前が飛び交い、これがいい、あれがいい、と勧めあっている。Tamoxifenを飲みながら、便秘薬も同時に5年間飲み続けなければならないわけ? この便秘と5年間Dealし続けなければならないわけ?
Tamoxifenを飲み始めて2週間目の夜、ハーブ茶のLaxativeを飲んだ。強力にするために2パック使った。
その夜、一晩中、アタシは苦しんだ。
Mr. Hubbyは 私がトイレで子供でも産んでいると思ったに違いない。
それくらい呻き声が出る。
もうカッチカチ。
やっと出た、と思っても、それはウサギのウンコみたいな丸いのがポトっと落ちるだけ。
夜中にLaxativeが効き始めたのか、トイレを催す。
来た!と思い 飛び起きてトイレに駆け込むけど、LaxativeのUrgeにセメントのウンコが抵抗している、という感じで、スルリといってくれない。
またウサギのウンコがポトリ。それだけ、これを夜中中繰り返す。
そして朝方になってやっと強烈なお腹の痛みと共にセメントが排出された。
もう体力使い放してクタクタ。パジャマは汗でビショビショ。そして 仕事だというのに思いっきり寝不足。

副作用は思いもかけず、便秘だった。

なんか、何がいいのかわからなくなった。
Tamoxifenは エストロゲンレセプターをブロックする役割があり、乳癌再発予防になる。でもその反面、私の他の身体の調子が崩れる。便秘なんて最たるもんで、本当に健康に良くない。便秘になる事によって、せっかく排出されるべきと集めらた不要物がまた身体のサイクルに毒素となって回って行く。せっかく排除した不要なエストロゲンも、また身体に再吸収される。便秘と便秘薬の両方で不快な感情ともDealしなければならない。これは私にとって、ものすごいストレスになる。
これってどうなの?
これって全体的にプラスな事なんだろうか。
トイレに座って唸りながら 考えていた。

「とにかく 私はハッピーじゃない」
これだけは明確。

これは続けられない。
その日から Tamoxifenを飲むのを止めた。

私は、自分がハッピーで、「健康だわ」と思える身体の状態である事が一番自分にとって大事だと思った。
ゆえの決断。
来週のNaturopathの先生との面談で、この話をしてみるつもり。
そもそも、もし本当にTamoxifenが 私の身体に効果を与えないなら、便秘と戦うなんて意味のない事。

改めて、Tamoxifenの副作用を読んでみたら、目にも来る事がわかった。
そういえば 目も調子悪かったよなぁ。
左目にコンタクトレンズを入れると、ゴミが入っていたかのようにコロコロするものを感じて、それが痛かった。まるで目ん玉におできができたのかしらと思うような感覚だった。

Tamoxifenを止めて1週間になるけど、この目の痛みが治まってきた。おできが引っ込んできたような感じ。
そしてウンチも まだ前みたいに一本スルリッ、ていうところまで回復していないけど、調子は戻ってきている。

いやー、なんだろうなあ。健康である、ってなんだろう、と思った。
自分にとって一番ベストなTake careの方法って何なんだろう、て。

私は、ハッピーな精神状態であるか、それが判断の物差しである、と思った。















Sunday, March 5, 2017

The universe is working out for you 2

3週間ほど前、撮影中、スタッフの車に乗せていたMr. Hubbyの器材が盗まれた。
ガラスをぶち壊し、トランクまで開け、車の持ち主の物も含め、様々な物が盗まれた。
Mr. Hubbyの盗まれた物は 主にカメラのレンズとそのレンズ用アダプター。仕事の為の「投資」と結構張り切って買ったレンズたち。そしてそれらをカメラに接続するアダプター。このメインの商売道具がごっぞり盗まれた、、、。

それを聞いたアタシは、怒りというよりも、何とも言えない落胆と苛立ちとはがゆさを感じた。Poor guy....。 ではあるが、口を開けると 被害者であるMr. Hubbyにそのフラストレーションをぶつけそうだった。
どんなに正当に生きていても、どんなにがんばって仕事をしていても、こんな事が起こる。ある日、突然、予期せずに、、、。
スローではあるが、しっかり前に進み、ビジネスを軌道に乗せて行こうと、ここ数年頑張っているのに、襟足を掴まれスタート地点に引きづり戻されてたような事件。
アタシ達はいつになったら こんな災難の起こらない、平和で ゆとりをかませる生活を送れるようになるのさ!
そういう意味での落胆と苛立ちとはがゆさ。
言葉にすると、怒りになるのは間違いなかった。だからあえて何も言わなかった。
というよりも、言葉が出てこなかった、、、。

失った仕事道具は、また一から ひとつひとつ買いなおしていくしかない。
時間と余分なお金はかかるが、コツコツとスタートし直すしかない。

その事件を忘れようとして数週間、ある日 Mr. Hubbyが私に一つのカードを見せた。
そのカードの表紙には盗人が車のカギをこじ開けようとしているイラストが描かれていた。「What is this?!!」
「Open it!」
No clue状態でカードを開くと、そこには 雨のように降るドル札の中、大きな笑顔でガッツポーズを取っているお兄ちゃんのイラストがあった。そして そこに手書きで矢印が引かれ、「This is you」と書かれていた。

この盗難事件を知った撮影仲間が、即座にGoFundMeという寄付金を集めるWebsiteを使い、Face Bookを通して業界仲間を含む様々な人々に声を掛け、$2500をゴールに資金集めをしていたのだ。
Mr. Hubbyと私は全く気付いていなかった。
サプライズということで進めていたらしいが、
それに功を指したのは、
二人とも Face Bookをやらない、という事実。
なので、誰かから直接言われない限り、知る由はなかった。

カードには発起人の友人による、心温まる思いやり溢れるメッセージが書かれていた。
「I know how difficult free lance work can be to earn a living.  I really appreciate all of the help you've offered me and all of the work you've done on my projects.  You've been a fantastic friend.  So I wanted to do a little something to give back to you.  Apparently a lot of people feel the same way I do!」
Mr. Hubbyがどんな風に彼からこのカードが手渡され、どんな風に事の説明を受けたかを話してくれた。そのヤツの目には涙があふれていた。アタシも もう涙が止まらなかった。
なんてことだ。
Mr. Hubbyの知らないところで 多くの人々が ヤツの為に動いてくれていた。
なんてことだ。
私は自分の事のように嬉しかった。

$10、$20と小さい金額ながらも、沢山の人が寄付をしてくれていた。中には$500という大金を出してくれた人もいた。知らない人達も数人寄付してくれていた。最終的にゴールの金額を飛び越えて、$4,000まで上っていた。

なんてことだ。

「最悪!!!」と思う事が起こった。
そして、その後すぐ めちゃめちゃ嬉しい事が起こった。
なんだったんだ。
ミラクルが起こったとしか思えない。
人々の「気持ち」が嬉しかった。
彼らの愛情、思い、が嬉しかった。

The universe was working out for us.
私たちの知らないところで。