(ジョン・ゴドフリー・サックス)
インドスタンに6人の男たちがいた。
学ぼうという気持ちが強く、
象を見に出かけた
全員目が見えなかったが、
じっくり観察すれば
心が満たされるだろうと、みんな考えていた
最初の男は象に近づき
うっかり転んだ表紙に
大きくてがっしりとした脇腹にぶつかり
こう叫んだ
「おやおや、象とは壁のようであるぞ」
2番目の男は牙に触れて大声をあげた
「おお!、これはなんと丸くてなめらかで
しかも尖っている
わかったぞ、この象というものは
槍のようだ!」
3番目の男は象に近づき
手につかんだのが
くねくね動く鼻だったので
大胆にこう言った
「なるほど象とは
まるでヘビのようだ!」
4番目の男は手を伸ばして
ひざのあたりを熱心に触った。
「この不思議な獣は
まったくデコボコがない
きっと象とは木のようなものであろう」
5番目の男がふれたのは耳だった。
そして、こう言った
「まったく目が見えなくても
何に一番似ているかよくわかるぞ
間違いあるまい
この象という生き物は
うちわのようであるぞ」
6番目の男は象に手を伸ばすと
すぐにゆらゆら揺れるしっぽをつかみ
こう言った
「なるほど、象とは縄のようであるぞ」
それから、このインドスタンの男たちは
長いこと大声で言い争い
それぞれが自分の意見を譲らず
言い張るだけだった
それぞれ正しいところもあるが
またどれもが間違えているのに
http://www.nakahara-lab.net/blog/2007/07/post_929.html より抜粋
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