時々 朝っぱらから うんこに起こされる時がある。
私は気持ちよく あったかいお布団の中で おいしい夢をみているのに、うんこが腸の内側からノックをする。
「ちょっとおー、ちょっとおー」って。
お腹の痛みを感じながらも 夢を見ている頭は その声を無視する。
でも うんこはしつこい。
「ねえ ちょっと起きてよおー」と、腸の内側でごね始める。
それでも 頭は 気が付かないふりをして 無視を続ける。いい感じで気持ちよく寝てるんだから、ここで起きるわけにはいかない。
ちょっと あきらめたかのごとく、一瞬静かにになるうんこだが、
数秒後にまた 始まる。
「ねえったらあー」
うんこのごねは止まらない。
しつこい。
だんだん頭が覚めてくる。
いかんいかん!と夢の中に戻ろうとするけど、もう手遅れ。目は閉じたままのものの、頭はすっかり覚めてしまい、かわりに、この温かい布団から出るべきか、いや 出たくない、と自己討論が始まる。
うんこは そんな頭の中で起こっている討論には お構いなし。
「ねえー」と 腸の内側からのノックを止めない。
「もうー 今何時だと思ってるのよ!まだ外は真っ暗じゃない!!」と、勝負に負けた私が がばっとついにベッドから起き上がる。
ドタドタとバスルームに歩いて行き、トイレに座る。
その瞬間、にこにこのうんこが するするーっと腸からすべり落ちる。
「サンキューーー」
気持ちのいい出かたをするもんだせ。
しつこくて うるさいうんこがお腹からいなくなった後は 失った睡眠時間を取り戻すごとくベッドに舞い戻る。
こんな風に 今朝も うんこに起こされた私でした。
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