Saturday, March 14, 2015

小さい箱から出る

ずーっと小さい箱に閉じ込められていて、その中に置かれている物だけが、私に与えられている物で、とても「有り難い」事なんだけど、でも 成長しているのに、その箱から出られないから窮屈で、息苦しくて。もっと違う世界や、広がった空間があるんじゃないか、もっと伸び伸びと手足を広げて、自由になれる場所があるんじゃないか。 そういう気持ちが年々膨れていって、今年はそのマックスに達した感じがした。
私の回りを取り囲んでいる壁に パンチを入れてみた。
ズポって、簡単に穴が開いた。 あれ、こんなうすーい壁だったの?
足も蹴りを入れてみた。
ズポって、あっさり。

「決められた」サイズの箱に入って、「出たいのに 出られない」と思っていた自分がいた。
エイヤッ、と手足を伸ばしてみると、箱の壁が簡単に破けて、その向こうに広がる空間が見えた。
青い空と、オレンジの光が差す空間が 穴から見えた。

自分から行動する事。「動く」事。
水の中で波紋が起こるように、自分が動いて、エネルギーを発信して、波を越し、どこかにつなげて行きたい。 私が起こす波紋で、その打ち寄せる波で、誰かのドアをノックする。その人がドア開ける事によって、更に私の空間が広がっていく。

自分から発信していく。
受け身でいても何も始まらない。
自分が動いて、波を起こす。

これが私の今年のテーマ。
ということで、一番最初に取った行動は、ずっとやりたいと思っていた、写真を始める事。NewspaceでDark Roomのクラスを取った。10年前に日本の中古屋で買ったCanon A-1を取り出し、街を歩き回り写真を撮った。Dark Roomでは、毎回、陶芸家が完璧な一皿を作るかの如く、3時間没頭のプリント作業が続いた。自分にこんな集中力があったのかと、驚いた。脳みそにかかっていた 薄いグレーの雲が消えた感じがした。

次は 同じくNewspaceで Holgaのクラスを取った。プラスティックのトイカメラ。でも クオリティーはノスタルジックで、あったかく、味があり、まったくバカにできない。
その時の先生Zebが、デジタルカメラでも、フィルムカメラでも、ピンポイントカメラでも、トイカメラでも、全てはそのカメラを持つ人次第、と言っていた。カメラの精密度ではなく、そのカメラのシャッターを押すカメラマンなんだ、と。 その人の心。何が美しいと思うかの個々の価値観。

インスピレーションを受けたい。
水を求めるように渇望するようになった。すごいなあ、すっと独りでここまで来たんだ、いったいどうやって今の場所に彼は辿りついたんだろう、と思う人に話を聞いてみたいと思った。真っ先に思い付いたのが、ConpoundとKirikomadeのKatsuさん。 友人を介して、アポを取った。ただひたすら、何かインスパイアーされたい、そういうものがあれば、っという気持ちだった。帰り道、おおーーーっし!と躍起が沸いたのと同時に、あたしゃあ これじゃ、アカン!もっとポジティブなエネルギーの製造をせんとあかあん!と思った。

Pearl DistrictのFirst Thursdayに行ってきた。
ギャラリーにきちんと出向いて行って、絵画や写真を鑑賞したのは 久しぶりだった。これこれ!これを私は忘れてたよ。ここからしばらく離れてたなアタシ、と思うと涙が出て来た。パワーの充電になった。最後に、Sam RoloffのOpeningを覗いてみた。美しいブルーがキャンバス一面に描かれ、心に飛び込んできた。癒しのエネルギーが出ているかのようだった。彼は足が悪く、杖なしでは歩けない。絵画のクラスを持ちながら、こうやって好きな絵を描き続けている。好きな事をやっている。ハンディなど 問題ではない、そんな精気がみなぎっていた。

アタシの「動く」活動は続く。
この波紋がどこに辿り着いて、何に繋がって行くかは わからないけど、動き続けるよ。







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