最近、俳優の香川照之が45歳にして、自分の子供を引き連れて 歌舞伎界に入った、という記事を読んだ。
父親である市川猿之助の後を継ぎ、代々続いた 市川猿之助の名を後世に残して行くために。
この父親、香川照之が小さい時に、女の人を作り、家を出ていた。
以来 女優であった妻浜木綿子が 女手一つで香川照之を育てあげ、意地もありながら 東大に入れるまで頑張った。
25歳の時、母親に内緒で 初めて父親に会いに 猿之助の楽屋に行った時、「今の私とあなたは 何の関係もない」と言われたとか。
しかし、市川猿之助の名を引き継ぐ子息は 香川照之しかいなかったのか。
自分を捨てた父親の後継者となることを決めた彼は どういう気持ちだったのだろう、と思った。
そして また自分の小さい息子もその後を継ぐ、という覚悟で 一緒に歌舞伎界に入ったその心はどんなだったのだろう。
市川猿之助を恨みながらも、必死で育ててきた息子の、その決意を聞いた浜木綿子は どう思ったのだろう。
今、香川照之は、脳梗塞で倒れて 身体が不自由になった猿之助と一緒に暮らしているとか。
なんとも皮肉な運命。
この記事を書いた人は、こんなに立派で天晴れな男である香川照之を 浜木綿子が女独りで 作り上げた。こんな気持ちの良い復讐ってない、って言ってた。
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